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起業相談③~出版を考えている20代女性Cさん

「来月の出版が既に決まっているんです。」

 

そんなご相談から始まった20代女性のCさんは、ご自身の体験談を元にした出版を来月に控えていました。

「起業をしようと思っているのですが、営利法人がいいのか、個人事業がいいのか、NPO法人や一般社団法人等の非営利法人がいいのか、メリット・デメリットが分からないので教えてください。」

出版を控えていらっしゃるのですが、他にもセミナーや勉強会、カウンセリング等の事業を考えていらっしゃるようでした。

一般的に、出版については、非営利法人では34種類の収益事業に該当する、と考えていただくのが安全で、非営利法人として、出版を行うことのメリットは少ないと思われます。出版については会社や個人の名前で行い、会社又は個人の印税収入として確定申告をしていただき、その他のセミナー等の事業も会社や個人事業主として行うのがすっきりすると思います、とアドバイスさせていただきました。ただ、ご本人が考えていらっしゃる事業内容やその想いは、営利事業としての性質になじみにくいようで、セミナーや勉強会、カウンセリング等の事業は非営利法人として行いたい、という気持ちがお強いようでした。

確かに、セミナーや勉強会、カウンセリング等は非営利法人の非営利事業としても成り立ちますので、非営利法人も決してダメではありません。出版の部分(特に印税収入)については、収益事業に該当する、と税務署に判定されるのはほぼ確実であるので、収益事業を行わないNPO法人であれば年間7万円~の法人住民税の均等割りを免除にできる特典も使えなくなってしまいます。


通常型の一般社団法人という選択

 

あまり多くはないかもしれませんが、最終的にCさんは、「通常型の一般社団法人」という選択をされました。

一般社団法人ですので、基本的には非営利法人なのですが、税務上は会社等と同じ扱いとなる「全所得課税」が適用される一般社団法人です。(全所得課税とは、事業収入、入会金や会費収入、寄附金収入、助成金収入、印税収入等全ての収益が課税対象となるものです。)

来月出版される本には法人格名を記載する必要があったため、今からNPO法人を立ち上げる時間はなく、また、営利事業として実施をしていくイメージがしにくい、ということで、通常型の一般社団法人を設立することになりました。

一般社団法人設立は速やかに行うことができたため、出版された1冊目には無事法人名も入れることができました。現在Cさんは複数の出版を行い、テレビやラジオ等のメディアにも引っ張りだこで大活躍をされ、ご自身の体験と想いを多くの方に伝えることに成功しています。

2017年8月21日 17:21

起業相談②~コンサルティングをやりたい20代男性Aさん

例えば、人材育成コンサルティング事業を行うために起業をしたい、という20代男性Aさんから相談があった場合、通常であれば、営利を目的とすると思います。選択としては個人事業なのか、会社(株式又は合同)なのか、いずれにせよ、営利事業の認識です。

では、非営利目的でコンサルティングができないのか、と言われれば、「まあできますね。」と答えます。NPO法人であれば、法律で定められた20分野の活動に当てはまる必要があります。例えば16.経済活動の活性化を図る活動として、中小零細企業向けに非営利目的で対価を得てコンサルティングを実施していきたい、という意思をお持ちの場合、監督官庁から指摘を受ける可能性は全くないわけではありませんが、十分に可能であると思います。

また、非営利目的ではなく、その他の事業(34種類の収益事業)としてコンサルティング事業をNPO法人として実施することも十分に可能です。ただ、コンサルティングを対象とするターゲット、金額、方法等によっては、34種類の収益事業にも該当せず、その他の事業として実施することになるかと思います。


営利なのか非営利なのか


営利・非営利の区別と言われると、法律上は「得た収益や残余財産を構成員間で分配できるのが営利、できないのが非営利」という認識となります。なので、非営利でも収益を上げて問題はないのです。対価をいただいて事業を行って問題はないのです。利益が上がったときに、その利益を構成員間で分配する、というのは、イメージとしては株主の配当でしょうか。株主さんに利益を分配できるのが営利、構成員に分配できないのが非営利。そのように考えていただければいいのかなと思います。(では構成員に役員報酬や給与で頑張りに報いることはできないのか、と言われるとそれは可能です。その点はまた別の機会に書かせていただきたいと思います。)

Aさんは美容業界を活性化し、美容業界の人材育成に困っている企業さんを相手に人材育成・マインド養成・心理的アプローチからのコンサルティング事業を開始することにしました。Aさんは設立のためにあまり時間をかけることができず、構成員を集める時間がなかったため、非営利型の一般社団法人を立ち上げることにし、NPO法の掲げる20分野を参考にしながら、非営利目的でのコンサルティング事業を行い、日々全国を飛び回っておられます。

2017年7月25日 17:14

起業相談①~私がやりたいことを実現できる起業の方法ってなんでしょうか?~

よくお客様から聞かれる質問です。最近は起業の選択肢が増え、似たような制度設計になっているので、お客様もとても迷われることが多いです。

はじめから、「私は株式会社を設立する!」とか、「NPO法人で起業する!」という固い意志の方ももちろん多くいらっしゃいますが、上記のようなご質問をいただき、私たちも丁寧にヒアリングさせていただきながら、起業手段のそれぞれのメリット・デメリットを説明させていただくことは多いです。

それでも、お客様は、迷われる(笑)

そう、迷ってしまう制度になっているのです。

分かりにくくなっている起業の選択肢

 

一昔前であれば、株式会社を設立するには1000万円の資本金という制限があったり、有限会社であれば300万円の資本金という制限があったりしたため、必然的に選択肢は絞られてしまっていたと思います。

近年は、資本金も1円からでOKになっておりますし、合同会社(LLC)と株式会社とで、それほど設立のためのハードルや差がなくなっています。

結局、「合同会社なら6~10万円くらいで設立できますよ。株式会社だと20~25万円くらいでしょうかね。合同会社は取締役、とか名乗れなくて、代表社員とか業務執行社員、って名乗ることになりますよ。世間的には株式会社の方が社会的な信用はあるかもしれませんね。。。」といった説明をさせていただくことになります。

一方で、非営利法人。

こちらも以前はNPO法人くらいしか事実上選択肢がなかったのですが、近年は一般社団法人や一般財団法人といった選択肢もあります。

しかも、今年の4月からNPO法人設立に必要な期間が4か月から2か月に短縮されています。この場合、「NPO法人だと10人集めてもらわないといけないですし、設立手続きに4か月(今は2か月)かかります。監督役所に支払う手数料や登記の手数料がかからないのが魅力的かもしれませんね。でも毎年報告書の作成と提出の義務はありますので、煩わしさはありますよ。一般社団法人だとすぐに設立はできるんですが、設立に11万円~くらいの費用はかかります。原則として赤字でも法人住民税の7万円~の納税が必要なのは会社と同じです・・・」といった説明をさせていただくことになります。

さらに悩ましいことに

近年はソーシャルビジネス(社会的起業)という考え方も浸透してきておりますので、非営利法人でもしっかりとビジネスを行って収益を上げることを考える若い方も増えています。本来的には会社(株式や合同)形態で行う方がしっくりきそうな事業でも、NPO法人や一般社団法人等で行う方も増えています。

その場合、起業の選択肢として、そもそも営利なのか、非営利なのかを選択する、という悩ましさが発生することがあるのです。

(以下、起業の選択肢②に続く)

2017年7月11日 16:43

ブログ移転しました

お世話になっております。

これまで気の向くときに書いておりましたブログですが、今後はこちらの公式サイトにて情報発信をしたいと思います。
これまでありがとうございました。
公式サイト 

2017年4月 1日 08:00

NPO法の改正

いつもお世話になっております。世田谷の行政書士の森です。



昨年6月にNPO法が改正され、今年の4月1日から施行されます。

今回の改正で大きいのは、認証期間が短縮されること、かもしれません。
これまでは、申請後、2ヶ月間の縦覧期間を経て、2ヶ月間の審査期間を経て認証・不認証の通知をいただけたため、原則4ヶ月間、早くても3ヶ月半くらいの期間がかかっていました。
今回の改正で、東京都も4月1日以降の申請受理分から、ついに「2ヶ月間で認証・不認証の通知を出す」、こととなりました。(名古屋市など、既に2ヶ月~2ヶ月半間程度の認証期間の取扱を行っている自治体は存在します。http://www.n-vnpo.city.nagoya.jp/npo_support/151127.html

また、貸借対照表の公告義務が新たに加わります。一方、毎年産総額の登記、が必要なのですが、この義務がなくなります。公告については、定款記載の公告方法が、官報の方法による、となっている場合、毎年官報公告を実施する必要が生じてしまいます。官報公告手数料が3~10万円程度かかってしまうことになります。この点は定款変更の届け出で大丈夫ですので、貸借対照表の公告については法人のHPや公衆の見やすい場所への掲示、といった方法に変更しておかれたほうが無難です。(なお、貸借対照表の公告義務は4月1日適用ではなく、別途政令で定める日、となっております。それまではこれまで通り資産の総額登記が毎年必要です。)

今後もNPO法の改正に関する情報は随時発信していきたいと思います。

森健輔


2017年2月24日 19:34